Bybit(バイビット)でプラスだと思って精算したら何故か損をしてしまった…
マーク価格って一体なんなのかよく分からない。
こんなことでお困りではないでしょうか。
Bybit(バイビット)は日本語サポートが充実しているため人気の高い海外仮想通貨取引所です。
最大レバレッジ100倍まで自分で細かく設定できますので、使い勝手バツグンです。
しかしそんなBybit(バイビット)で分かりづらいのが「マーク価格」です。
そこで今回はBybit(バイビット)のマーク価格について分かりやすく解説します。
Bybit(バイビット)のマーク価格を分かりやすく解説
Bybit(バイビット)のマーク価格とは
マーク価格とはBybit(バイビット)で導入されている二重価格のことです。
Bybit(バイビット)では次の価格が存在します。
・最終取引価格(直近価格)
・インデックス価格
・マーク価格
まず、Bybit(バイビット)の取引板やチャートに表示されているのが最終取引価格(直近価格)。
これはBybit(バイビット)の現物取引で実際に取引された最新の価格です。
そして次にインデックス価格とは、主要な仮想通貨取引所の現物価格の加重平均価格を表します。
ちなみに「Bitstamp」「Coinbase Pro」「Kraken」「Gemini」「Bittrex」の5か所の取引所が参照元です。
そしてマーク価格とは、マーケット価格(インデックス価格)と資金調達率を元にした価格のこと。
別名、公正価格ともいいます。
含み損益やレバレッジと証拠金の計算、ポジションを精算するときにはこのマーク価格を使います。
Bybit(バイビット)の取引板やチャートに表示されている最終取引価格(直近価格)ではありません。
Bybit(バイビット)でマーク価格を使う理由
BitMEX系(bybit, BTCMEXほか)で採用されてるマーク価格って機能いいよね。
板でフラッシュクラッシュが起きてもロスカットされない。bFもやればいいのにと一瞬思ったけどあそこはBTCの価格あんまり関係ないんだった。
— kapipara (@kapipara180) April 7, 2020
インデックス価格(マーケット価格)とは別にマーク価格を用いて、Bybit(バイビット)では取引を行うのには理由があります。
実はユーザー保護の観点から作られたルールなのです。
仮想通貨FX取引では、大口投資家による市場操作や流動性がない銘柄では急激な価格変動に見舞われることが珍しくありません。
暴騰、暴落で一瞬つけた価格で強制ロスカットされてしまった経験がある人は多いのではないでしょうか。
インデックス価格で取引しているとマーケットの乱高下に常にさらされている状態になってしまいます。
Bybit(バイビット)ではこうした事態を避けるために、強制ロスカットの基準となる数値をマーク価格にしました。
マーク価格があるおかげで強制ロスカットの確率は下がりますが、逆に利益を出すのが難しくなるかもしれません。
Bybit(バイビット)で取引する際には「マーク価格」についてしっかりと理解しておきましょう。
Bybit(バイビット)のマーク価格の計算方法
ではBybit(バイビット)のマーク価格の計算方法についてみていきましょう。
・マーク価格 =インデックス価格 × ( 1 + 資金調達ベーシス )
・資金調達ベーシス = 資金調達率 × ( 資金調達までの時間 ÷ 資金調達間隔 )
Bybit(バイビット)が儲けるために付けている価格ではないことがお分かりいただけるでしょうか。
実はマーケットの状況次第では、最終価格(マーケット価格)とマーク価格が10〜20%以上も乖離する場合がでてきます。
利益となる方向であれば嬉しい誤算ですが、逆になった場合には大きな損失を被りかねません。
マーク価格の計算方法はしなくてもかまいませんが、最終価格とマーク価格の乖離は常に注意しておいてください。
Bybit(バイビット)のマーク価格の利用方法
BYBIT
逆指値(STOP)
トリガー価格最終取引(価格)
インデックス(価格)
マーク(価格)3種類から選択できます。
現在値に近い STOPはトリガー価格
現在値から遠い STOPは
トリガー価格ではなく
インデックスあるいはマーク価格を
使っています。#BTC pic.twitter.com/gdWx31q8tP— NEO (@NZensin) December 8, 2021
Bybit(バイビット)ではポジションを決済する注文方法を入れる時にマーク価格が利用可能です。
条件付き注文のトリガー価格を設定する際、「インデックス価格」か「マーク価格」を選べます。
特に指定していなければ、指定した条件にしたがってインデックス価格で成行き注文が発注されてしまいます。
ロスカットや損益計算はマーク価格に基づいて行われますので、できればマーク価格を指定するほうがよいでしょう。
Bybit(バイビット)のマーク価格のメリット
Bybit(バイビット)のマーク価格のメリットは、市場急変時に思いがけない価格で強制ロスカットされてしまう確率を大幅に下げられることです。
マーケット価格でロスカットされる仕組みの場合どのようなことが考えられるでしょうか。
例えばBybit(バイビット)の取引板が薄いときを狙って、大口投資家が価格操作を仕掛けてくるかもしれません。
Bybit(バイビット)の強制ロスカットの指標となるマーク価格は、5箇所の主要な仮想通貨取引所の加重平均価格を用いていますので、そのような事態にはまきこまれません。
1取引所内での急騰、急落時にはとくに威力を発揮することはメリットです。
もちろん仮想通貨全体の相場が荒れている場合には効果は薄くなりますが、Bybit(バイビット)のマーク価格は大いにメリットがあるといえるでしょう。
Bybit(バイビット)のマーク価格のデメリット
Bybit(バイビット)のマーク価格のデメリットは、取引板やチャートの価格とマーク価格が違うため、投資判断がしづらいことでしょう。
マーケットの状況によっては、市場価格とBybit(バイビット)のマーク価格の乖離が大きくなる場合があります。
そうなると損益がプラスだと思っていてもマーク価格で精算するとマイナスになりかねません。
精算して初めて、損していることに気づいたなんてこともありえます。
一時期、OMGのマーケット価格とマーク価格の乖離が激しく、話題にのぼっていたことがありました。
決済注文のときには初期設定のインデックス価格ではなく、マーク価格にてトリガー価格を指定しておくとデメリットが和らぐでしょう。
Bybit(バイビット)のマーク価格を分かりやすく解説まとめ
Bybit(バイビット)では、チャートに表示されている価格とは別に「マーク価格」が存在します。
このマーク価格があるおかげで市場操作による強制ロスカットに陥ることはまずありません。
しかし時にはマーケット価格とマーク価格の乖離が激しく、ポジション精算時に損益の見込みが大幅に狂う可能性があります。
このマーク価格はロスカットや損益計算に使用されますので、必ず理解しておいてください。